その常識、おかしいでしょ?

タタナカです。現代のタブーや、よく考えるとおかしい常識を批判したいです。

世界の労働1時間当たりGDPランキング

今回労働1時間当たりのGDPランキングを取り上げようと思った理由は、「GDP」や「1人当たりGDP」と比較して、個々人の幸福に直接的に結びつくのが「労働1時間当たりGDP」だと思ったからです。

「労働1時間当たりGDP」とは簡単に言うと「時給」ですね。
人の能力を正確に数値化することは難しいですが、労働力の流動性が確保されている先進国では個々人の能力は、年収によってある程度比較することが可能かと思います。
厳密に言うと年収ではなく、1年間でどれ程、自力で資産を増やすことができたかというのが、その人の能力を数値化したものだと言えますね。

で、もっと掘り下げると、人の能力は「時給」という数字に収束することができます。
「時給は低いけど、多くの時間働いて多くのお金を稼いだ人」というのが、「別に能力は高くない」というのは多くの人が認めるところだと思います。

労働1時間当たりGDPランキング

1日当たりの平均労働時間が統計として出ている29か国を対象とした数値となります。
「1人当たりGDP」を「年間労働時間」で割ってみました。
学者ではないので、感覚的な話になりますが実際には欧米の大半の国や、石油産出国よりも劣っていると考えてよいのでは?と思っています。
ですので、以下の日本のランキングに20~30くらい足した数字が日本の実順位に近いと考えられます。

1位      ノルウェー / $36.33
2位      オーストラリア / $23.19
3位      デンマーク / $20.81
4位      スウェーデン / $18.43
5位      ベルギー / $16.86
6位      オランダ / $16.86
7位      フィンランド / $16.84
8位      カナダ / $16.64
9位      アメリカ / $16.48
10位    アイルランド / $15.52
11位    ドイツ / $15.37
12位    オーストリア / $15.18
13位    フランス / $15.03
14位    日本 / $14.23
15位    イギリス / $13.38
16位    ニュージーランド / $12.62
17位    イタリア / $11.48
18位    スペイン / $10.16
19位    韓国 / $7.82
20位    スロベニア / $7.33
21位    ポルトガル / $6.28
22位    エストニア / $5.20
23位    ハンガリー / $4.36
24位    ポーランド / $4.29
25位    トルコ / $3.59
26位    メキシコ / $2.84
27位    南アフリカ / $2.78
28位    中国 / $1.98
29位    インド / $0.50

一人当たりGDPランキング

2012年の名目データを利用しました。
http://ecodb.net/ranking/imf_ngdpdpc.html

1日当たりの平均労働時間

2010年(もしかしたら2011年)のデータを利用しました。
http://gigazine.net/news/20110906_work_hours_around_the_world/

日本人は時給は低いけど、たくさん働いて、そこそこお金持ち

「時給は低いけど、たくさん働いて、そこそこお金持ちになった人」がその事実に気が付かず、自分は他者と比較してお金持ちであることに誇りを持っている人がいたら、とてつもなく滑稽で格好悪いですよね。

大半の日本人はこの状態に当てはまる勘違いをしているのではないでしょうか。

日本が経済大国で、それは日本人が勤勉で能力が高いと思っている方がいたら、正確に事実を伝えてあげましょう。
「日本は経済大国ではあるけど、それは人口が多くて労働時間が他国より長いからであって、欧米諸国の人よりも能力が低いということが時給に出ちゃってますよ。」と。

ちなみに個人的には「勤勉」という言葉が大嫌いになりました。
「日本人は勤勉」、これは間違いないのですが、補足として「従順だけど低能」という事実が数値にあらわれました。
もはや「勤勉であることは恥ずべきこと」と思うべきです。